この指とまれ方式で子どもがやりたいクラブ活動を

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僕が今の学校に赴任してから毎年、これいいなと思っていることがある。それは、団活動。いわゆる「クラブ活動」のことで、このつくり方がとても魅力的だ。

一般的にクラブ活動はどのクラブをもちたいか「先生の」希望やその特徴で決まっていた。すでにどんなクラブがあるのかはすでに決まっている。一応、昨年度に子どもたちから入りたいクラブアンケートをとってその傾向をつかんでいるのはいいほうだった。

しかし、団活動はちがう。「子どもの」希望できまるこの指止まれ方式だ。つくりたいクラブを自分で声を挙げて、その魅力をうったえる。

「1年生から6年生までの民舞をおどれるようになりませんか? ぜひ民舞団にはいってください」

「競技かるたって知っていますか。1000年以上の歴史があって〜」

どの紹介も、自分たちがやりたい思いが困っているから熱がこもる。

タグラグビー団は「情熱」と書かれたカードをかかげ、「ファミリーになりましょう!」と呼びかけていた。

「パティシエ団では、和菓子も作れますか?」

という質問があり、それにその場で回答しなければならない。

今日、行われたのは後期の呼びかけ集会。新しくつくりたい団活動を紹介する会だ。前期は6年生が見本をみせるが、後期は5年生も団活動に声を挙げられる。体育館にあつまった子どもたちの約半数が、新しく作りたい団の呼びかけるため、待機しているさまは圧巻だった。

もちろん、呼びかけたからといって全てが成立するわけではない。5年、6年がある程度の人数がそろわないと団は成立しない。成立した団のポスターにはお花紙が飾られる。それをみる子どもたちは一喜一憂している。成立しなかった団の呼びかけ人は何を感じ、何を学ぶのか。

子どもたちの主体性を〜、子どもから声を〜とよく聞くが、本当にその声を聞こうとするなら、とことんやるといい。その仕組みと文化が今の学校にはある。子どもたちは民主主義のよい練習ををしているなと思う。

クラスに帰ったら、くりくり坊主の少年が「和菓子がくいてぇ」とパティシエ団を第一希望に書き直しているのをみて、こういうのいいなとおもってしまった。それってパティシエ団あらため、和菓子職人団じゃん。

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