探究自学ノートをはじめました「知っていることを描き出すクモの巣マップ」

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「わ〜!わたしすっごいたのしみ!はやくやりたーい!」と、素直な子からの嬉しい言葉にほっこりします。「えー、そんなのやりたくなーい」と、とんがり坊主に「こんにゃろめ、みておれー」とこれまたやる気に発破をかけられます。教室にはいろんな子がいていいし、いてくれることで深まっていくんだと。いよいよ学校が帰ってきたなぁと実感しています。

本格始動の探究自学ノート。これまでの学力やテストとのバランスをとる「自学ノート」とは少し方向転換。学習する人が、ほんとうにやりたいこと、知りたいこと、とことん楽しむための探究自学ノートを子どもたちと一緒につくっていこうと思います。休校中の3ヶ月、zoomで多くの先生達と交流しながらねりねりしてきました。満を持して、いよいよ実践スタート。

今年は2年生。1cm方眼ノートはちょっとまだ使いづらそう。そこで、12mm×17マスのさんすうノートを学年で購入。表紙には「さんすうノート」って書いてあるけど、気にしないことにしました笑。

この一月の間、国語の説明文で「ほたるの一生」から「問いと答え」と「順序よく説明」を学習してきました。そのパフォーマンス課題として「学んだこと(問いや順序)をいかして、自学ノートに自分の好きなことについて、調べて紹介しよう」としました。「事前に図書の時間(本校にはとってもすばらしいスーパー司書教諭がいて、こんな自学ノートやりたいんだけど、っと相談するとちゃんと形に整えて授業にしてくれちゃう)に、調べてまとめる練習を2回。いよいよ自分の興味関心のある本を1冊借りておいて、探究自学ノートづくりをスタートしました。

記念すべき1回目はノートを配って表紙に名前を書いたり、落書きしたり、自分だけの研究ノートをつくっていこうとわくわくする時間でおわってしまいました。それもまたよし。

そして、今日が探究自学ノートづくり2回目。クモの巣マップを使って「知っていること」のあらいだしです。これは、数学者の時間の数学的思考プロセス「問題解決サイクル」の計画段階にある「①分かっていること(知っていること)」「②もとめること(知りたいこと)」「③使えそうなこと」から、運用してきました。

僕の中に、問題を解決するときはいつも同じ思考スキルが使えるんだなってことが一つつながった

経験でした。これでますます、算数授業や数学者の時間がやりやすくなりそうです。

さて、各自がすでに選んでいる興味関心のあるテーマをもとに「分かっていること(知っていること)」をクモの巣マップで棚卸しからはじめました。最初はまず、僕から最近飼い始めてきたニャオタローのクモの巣マップで学習モデルを示すところから(まぁまぁいいかげんなモデルでOKとし、これを越えていってもらえるといいなと思っています)。

これを見た子どもたちの様子がこの冒頭のやりとりでした。子どもたちの反応はすこぶるよかったです。素直な反応が飛び出てきます。

  1. ノートの見開き2ページ、真ん中に拳骨大にテーマのイラストをかきます
  2. そこから知っていることを枝でつないで、どんどんのばしていきます。めざせ3回!

ただ、これだけのこと。中心のテーマから「枝だし」するには、その大分類と小分類との親子関係を理解するのが難しい子も数人もちろんいましたが、ニャオタローモデルとクラスの子たちからのアイディア「しゅるい」「とくいなこと」「いろ」「たべるもの」など、紹介しあうことでお互いフォローできました。次の時間は、この「枝だし」の親子関係をわかりやすいように(しゅるい > ざっしゅのネコ > 白と黒)カードを作っておこうと思います。

2年生なりにもぐちゃぐちゃしながら描いているのはとってもいい。きれいじゃなくたって、知りたいことを出すことで、知らないことやもっと知りたいことを見つけるおもしろさを感じてもらえるといいなと思っています。最後は、お互いのノートをギャラリーウォークで見合っておわり。自由に質問したりしている子もいました。

帰りの会のとき「本を持って帰ってはやく知りたい」とうずうずしている男の子がいました。「次の時間、質問作りをするからまだ、学校においといて読みたいのをがまんしておいてよ」と声をかけましたが、かくれてこっそりもってかえっていました笑。その子は、短い休み時間にも本を開いて恐竜のイラストを真剣に写していました。なにかはじめると、それにひびいてくれる子どもがかならずいる。そういう姿につきうごかされて、またがんばれるんだなぁと思うのです。

いやー、いいスタートがきれました。学びのスイッチがすちゃッと入るかんじがしました。

今回の探究自学ノートの取り組みで、これまでの自学ノートの概念を更新していけるといいなと思っています。休校中でも、自分で勝手に夢中になれる学び方を手渡せるといいなと思うのです。学校からの請負仕事(宿題)からいつか開放されて、本当に夢中になってやってみたいこと、知りたいこと、そういうことをとことん学ぶしくみやそのコミュニティを学校の中につくっていきたい。

以前のNHKでやっていた「ぼくの自学ノート」はまさにそれだったと思います。とてもステキな取り組みでした。

受験勉強にはムリ!?梅田君の探究的自学ノートで学んでいることとは? 「ボクの自学ノート~7年間の小さな大冒険~」 から

http://projectbetterschool.blogspot.com/2019/05/blog-post.html

あー、楽しかった。

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