芝生の上から狂言と能

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仕事終わりに、狂言と能の能楽「森の薪能」を堪能してきた。

会場は、秋を感じさせる新宿御苑の夜。心地よい風と涼しさと鈴虫の音。能楽には珍しい屋外講演だった。いよいよかがり火がたかれ、能の舞台が整った。

僕は日本古来700年続く身体表現に興味がある。野村萬斎の登場はやはり、すり足からだった。すり足とは、地面から出てくる悪魔を払い、清める所作。

狂言は、かけ合いの対話が説明調でわかりやすい。庶民の僕でも十分楽しめるものだ。演目は「茸(くさびら)」。山伏が、神通力で祈れば祈るほど、とってもとってもはえてくる茸に翻弄される滑稽話。昔の人はこうやって、立派で地位のある人達をおかしみにかえてしまう。

野村萬斎口調で「おびただしいくさびらだ!」「ゆるしてくれ、ゆるしてくれ」とくるくるしながら逃げていく様は滑稽そのもの。あの口調はついついマネっこしたくなる。

だいたい狂言の次には能がくる。「いよーぉー」「ほっ!はっ!」ぴーひゃららら♪のあれである。演目は「一角仙人」だ。シンプルな空間に上半身がまったくぶれない腰の据わった舞。降り立つ龍神。

しかしだ。まったく意味がわからない。目をこらし、耳を澄ませてみようとも、解説なしには全く理解できない。能は今回がはじめてじゃないけれど、毎回、昔の人に思いをはせておわってしまう。昔の人は一体これをどうやって楽しんでいたのだろうか。庶民の僕にはわかrなあい。わからないから、また観に行こうと思う。

文化的な生活にはまだ及ばないが、たまにはこういう秋夜の過ごし方もいい。

でもアマプラやNetflixもすきよ。

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