ウクライナから『戦争が町にやってくる』絵本作家をおまねきして

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Добрий день.(どーぶりでーに)、こんにちは。

今日はウクライナから『戦争が町にやってくる』の絵本作家であるロマナ・ロマニーシンさんとアンドリー・レシヴさんをおまねきしてウクライナの今を教えてもらった。

アンドリーさんは徴兵の義務もあるという。その中で文化啓発活動の一環としてなんとポーランド経由で長い時間をかけて訪日してくれた。それを支援したのが出版社であるブロンズ新社(ヨシタケシンスケさんの本やたにかわしゅんたろうさんなどだれもが一度は手に取っているはず)だ。

ウクライナのキレイな町並み、実際の戦争を題材にした絵本の作り方、そして、「日常の大切さが、戦争でわかった」と通訳のエレーナさんを介して話してくれた。

今の戦争は、ミサイルが飛んでくるとそれぞれの携帯アプリでその位置を確認してから仕事を片付けてシェルターへ避難する。シェルター内の子どもたちは、歌をうたったり勉強をしたりもする。

こういう戦争下だからこそ、笑顔でいたいと二人のアトリエでうまそうなアイスをほおばる写真もみせてくれた。その心もちに子どもたちと心を揺さぶられた。

建物が破壊される。すぐにまたそれを復元し建て直す。それはすでに元の建物ではないことも伝わってきた。「壊れやすいものほど意思は固い」と話してくれた。

ウクライナの実情の一つを知った。でもこれはウクライナだけのことではなく、ロシアで生活している人も同じく、戦争下で苦しんでいるだろう。

これは僕にとっては、どちらの国を支援するといった問題ではない。国を越えてつながりのあるロマナさんとアンドリーさん、戦争下にいる人を支援するつもりだ。

これまで平和教育について考えてきたからこそ、子どもたちからたくさんの質問がでてきた。感想も豊かだった。お二人やブロンズ社の方たちからも、子どもたちの自由な様子、よい学びの雰囲気のこと、ほめられたりもした。

今回、声をかけてくださったのはブロンズ新社。本校のHPのこれまでの平和学習の活動をみてくれたのがきっかけ。だから、この取り組みはこれまでの桐朋の歴代の子どもたち、先生たちがつないでくれたもの。

ブロンズ新社の方々はこの日まで、本当にていねいな打ち合わせをしてくれた。別れ際に目頭が熱くなってしまった。とても気持ちのいい人たちだった。

翻訳界であの有名な金原瑞人さんに直接お会いできたのも貴重な体験。図書室には金原さん翻訳本をずらりと並べていたのもステキ。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

最近のコメント

    コメントを残す

    *