火起こしから再生エネルギーについて考える

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三学期がはじまり一ヶ月。クラスのわんぱく坊主たちがようやく成し遂げたことがあります。それはそのへんにおちているものでやる火起こし。ようやく、煙をあげて(これ簡単)、火種を作り(これかなり難しい)、炎までつくる(これ経験ないと最難関)ことができる子がでてきました。

火起こしは本能に訴えるのか、子どもを夢中にさせますね。ほっておいてもずっと火起こし。ひまさえあれば、煙をだす鍛錬を積み重ねてきました。まぁその都度、朝、休み時間、放課後と、僕は付き合わされてきましたが、それがまたオモシロかったのです。正統的周辺参加で、いつの間にかつい口をだしたくなってしまい、一緒になって大人も本気モードになってしまう魅力がありました。

火がつけば、しぜん広場にいたみんなで大喜び。これぞ人類!という瞬間に立ち会えました。

子どもたちの技術も日進月歩で、舞いきり式から、行き着いた先は、ペアで火起こし。一人が棒を押し込み、もう一人がひもで棒をまわす(どちらも校内のひろいもの笑)。これによって縦と横の圧力を同時にかけて摩擦の強化ができます。まだ、子どもたちにはこの縦と横の同時にまわす操作がとても難しい。ましてや棒一本で火起こしするなんて困難さの極み(ちなみに僕はできます。エヘン)。

一番最初はこんな道具。これじゃむずかしい。

ペア火起こし、これはすごくいいアイディア。グループで協力していくと自然とこの形になってきました。子どもの日記を読んでも「火起こし仲間が増えた」とその輪の広がりを見せて楽しそう。

改良を重ねてここに行き着く

火を使えるようになったことで人類は暖をとることに加え、これまで生でしか食べられなかったものが火を入れることでその消費期限が延びるようになりました。燻製にすることもできました。その人類の発展プロセスを体感しない手はありませんね。ライターやマッチ、ましてやAmazonサイトの火起こしセットなんてなくたって、いつでもどこでも火をおこせる技術を手に入れました。これで、きっとどこでもサバイバルできることでしょう。

このことは、子どもたちと今、一緒にとりくんでいる再生エネルギーの学習の一貫なのです。だから堂々と楽しんでいます。そして、今、私たちが安易に使っている火力発電ベースの電気をなんとか再生可能エネルギーに代替するため、自家発電できないかを思案中。そして、原子力発電についてはもっと批判的に検討していけるといいです。

とまぁ、学校の中でこういうダイナミックな取り組みには、実は緻密な準備も必要で。この一月、ずっと小まめに着く気配のない火をまちのぞみ火気使用願を提出したり、保護者印をもらった火起こし検定証をしたり、あの手この手で安全には十分配慮してのリスクテイクなのでした。

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