タングラムはじめました

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今年は学年2クラスの算数を担当しています。のべ100時間の授業がちょうど終わったことになりますが、なかなか思い描いたような授業とはならないことばかりです。とはいうものの、教材研究できる時間に恵まれていて、じっくりと「子どもたちと算数・数学するとは何か」、考えられる豊かな日々を過ごせています。

2学期の最初、面積の導入でタングラムを使って授業をしました。導入のつもりで扱うタングラムだったはずがあまりにもおもしろかったので、ついつい5時間ほど費やし算数・数学する時間を楽しんでしまいました。記憶の彼方に消えていく前にその実践報告をのこしておこうと思います。

タングラムってきっとどこかで触れているのではないでしょうか。昭和世代の人は温泉宿で窓からの景色を眺めながら、たいくつしのぎにやっていたあのパズルのこと。200年程前の中国発祥のパズルといわれており、正方形を7つに分けたピースを全て使って、ある形をつくります。

子どもたちにタングラムの説明すると、「僕もタングラムほしいんだけど、温泉で売っているの?」と聞かれました笑。クリエイティブな質問です。

現在、教科書ではトピック的な扱いでタングラムは紹介されているようです。また、残念ながらタングラムの多くは早期教育の道具として使われ、塾で子どもをパッと燃え上がらせるネタ扱い。いくつか先行実践や実践本を探してみたものの、なかなかよい本も見つけられなかったので、これに特化したカナダの数学教授のRonald.C.Read『TANGRAMS 330PIZZLES』を参考に授業づくりをはじめました(最近では翻訳Deepleもあり本当に、助かっています)。この本は超マニアックで、タングラムの歴史から始まり、その分類とタングラム愛にあふれています。

4年生までの既有知識として、正方形、長方形の面積の求め方は知っている子どもたち。平行四辺形の面積を求めるには、これまで知っている長方形に意図的に作り替えて求積する必要があります。図形領域は得意・不得意の個人差がでやすいもの。遊び感覚で「ふれて」楽しめるしかけとして、一人一つのタングラム(木製200円のもの)を用意しました。タングラムは図形の構成要素である辺や角、垂直、平行などの位置関係への理解を深めることにとても有効になりそうです。

軽い導入の扱いのつもりだったのが、子どもたちの熱中する姿に魅了されてしまいました。そのタングラムがもつおもしろさに「ヒラメキ」があります。

つづく

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