本を自然と手にりたくなる文脈づくり

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本校にも脈々と語り継がれてきた蚕実践があります。まずは図書室にて蚕について本探しから始めました。図書館司書の先生が本をいくつかみつくろってくれました。蚕初心者の僕としてはどれもとても良さそうな本ばかりです。

その中でも蚕の文化そのものを語り次がれるそのよさが際立っているのが大西暢夫さんの『お蚕さんから糸と綿と』(アリス館)でした。まゆをびろーんと広げて、綿ができるといいな。教室読み聞かせも使わせてもらいしました。

スケッチのモデルにはこの本が秀逸でした。アトリエ・モレリ作絵『かえるよ!カイコ』(リブリオ出版)。観察ってついiPadでパチリと撮って記録したくなるんだけれど、それだけじゃもったいない。じっくりみて嗅いでみたり触ってみたり、それをとことんスケッチするよさが伝わってきます。そういうよいモデルとなった本でした。

そして、国語の説明文としてもっとも読み応えと内容も充実していてすばらしい本がこれ。岸田功『科学のアルバム カイコまゆからまゆまで』(あかね書房)。なんと僕といっしょの1977年出版(僕は出版物じゃありませんが)!「学年で使って今後も使い続けるから〜」とお願いをしてクラス人数分を複本として購入してもらいました。ありがたし。

その後、国語の説明文として、カイコの成長と併せながら、少しずつ読み進めてきました。この次の展開や、どういう仕組みになっているのか、ワクワクしながら読み進めることができました。

まず図鑑から!と知識をついつい注入してしまいがちですが、日々の活動の中でカイコを育てていくその興味関心の延長に、それを支えてくれるものが書物だったりするものだなと思うのです。その逆をやってしまいがちなため、本を自然と手にりたくなる文脈づくりがカイコ実践にはありますね。

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