一人ひとりをいかす算数授業 その③ ミドルアセスメント 中間テスト!

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多くの人にとって「一人ひとりをいかす授業」はとても関心が高いということを実感しています。日々、どうやってこういう授業が「継続」していけるか、その構造と教師という要素に、今、興味があります。せっかくなので、実践や試行錯誤されている多くの先生たちがつながれるといいなぁ。と思っていたら、さっそくばんちゃんと新宿で会うことに。何事も、つぶやいてみることです。

さて、前回はプレアセスメントについて書きました。アセスメント(評価)にはプレアセスメントとポストアセスメントがあります。プレとは事前の評価、つまり診断的評価のこと。ポストアセスメントとは事後の評価、つまり、おまえはすでに○○でいる手遅れ評価のこと、いやいや、終末評価のことです。

今回はそのプレとポストの間の、ミドルアセスメントについてです。はい。勝手な造語です。最初で既有知を確認したら、最後の評価までの間に「形成的」に評価をいれていきます。形成的って教育用語で、ゴールと照らし合わせて、学習がどこまで進んでいるかをチェックし、これからどうしていったらいいかを進めていくこと。

この形成的ってのがくせもの。どのくらいの頻度で、何をどう見届けるのか。ここがまた難しい。これまで毎時間の小テストなるものもやってみたときもありました。けれど、それはどうも短期記憶の短距離勝負。その時間の定着を繰り返しドリルしているかんじです。もう少し長いスパンで測って、思い出せる仕組みの方がいいんじゃないかなぁと思い、単元の真ん中あたりで、プレアセで使った同じテストを1回目のテストの裏に印刷して、配りました。その名も中間テスト!センスなし!!

子どもたちには「そろそろ中間テスト(仮)やるよー」と、驚かせます。けれど、予想に反して「たのしみー」「わーい」でした。笑。自信があるんだね。なによりです。

なかには「イガせん、裏(のすでに解答していある自分の答え)見てやっていいの?」と正直に聞いてしまう子もいます。「ぜひやってほしい。けど、最初からじゃなくて、一度、解いてみてから自分がどれだけできるようになったかを確かめるために、チラ見して」というと、「チラチラ」とうれしそうにみていました。

中間テストをやってわかったけど、毎回、一人ひとりの見届けはしているつもりだったけど、やっぱり中期の理解においては1〜2人は定着していない子もいます。その子に焦点をあせて、どう関わるかを考える材料にできたのがよかったです。うれしいことに、浅い理解については多くの子たちはできるようになっていました。

こういう定点観測は、先生にとっての大きな安心材料と授業修正のきっかけになります。子どもたちがどれだけ学習が進んでいるのか理解するつもりだったのに、自分にとってもお得でした。

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