『ようこそ、一人ひとりをいかす教室へ』1章 2章

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評価についての原稿を書きはじめたんだけど、やっぱり方法論では限界があるなぁ。一人ひとりの学習の様子をどのようにおっていくか、その視点こそが必須。

そこで『一人ひとりをいかす評価』をていねいに読み始めました。するとやっぱり、半年前のことだけど、『ようこそ、一人ひとりをいかす教室へ』を引っ張り出すことに。

いい機会なので、自分の備忘録としてまとめ直して、ブログにアップしておこうと思う。

1章は1人ひとりをいかす授業の全体像をさらりとみせてくれる章でした。

 

 


1人ひとりを生かす教室の前提。①高い到達基準がある。②多様な生徒がいる。


いわゆるその学年でおしえるべき到達目標と、理解度が様々な学習者、このふたつのジレンマをどう解決していけるのか?ここが興味ある問いでした。

まえがき
PⅦ もちろんむずかしいです。だからこそ、あなたが時間をかける価値があるのです。そして私はあなたがそれをやり遂げられると信じています。

テストではない実際にやってみせるパフォーマンス評価

レディネスの継続的な把握。

「すべての生徒にいつでも有効な決まったやり方やコツはありません。1つの教室の中に寄せ集められた対応の学習スタイルや学習へのアプローチ、能力を持った生徒全員を夢中で取り組ませることのできる授業のプランやユニットはありません」『教えること~ある教師の旅』ウィリアム・エアーズ

ここからはじまる2章。ここが前提だよなぁ。だから教師は学び続けるし、変わり続ける必要があるんだと。

この章でいよいよ実践に写すための8つの原則がわかりました。

学習環境は生徒と学習を積極的に支える

教師は1人ひとりの違いにしっかり注意を払う

③カリキュラムは学習を支援するために構成される

評価と指導は切り離せない

教師は、生徒の多様性をもとに、内容や方法や成果物を変える

教師と生徒は学習について協働する

教師はクラスの到達基準と個人の到達基準のバランスをとる 

⑧教師と生徒は柔軟に活動する

ここからいくつかの要素がみえてきました。

・学習を促進させるため学習者同士の関係性である「学習環境」

・その子に応じた「カリキュラム」とその学年でのぞまれる「カリキュラム」

・カリキュラムをどう教えるか多様な方法としての「授業方法」

・やっぱり事前に診断して、支援し続ける形成的評価、そしてどんなことが実際できるようになったのかのパフォーマンス評価などの「評価方法」

この前提としてのそのカリキュラムで教えるべき事と、学習者のレディネスにおうじていくこと。わかっちゃいるけど、大きなジレンマ。これまでの考え方ややり方だけでは、クリアできないことがでてきそうです。

以下読書メモ★★★


学習環境は生徒と学習を積極的に支える

・学習環境、カリキュラム、授業この3つ!

・学習環境が感情面へ影響、学習に影響する

・ありのままで受け入れられる

★これむずかしいなぁ。

・生徒に学ぶ力があると確信していて、全力で支える覚悟

・お互いの成長を支える協力

・成功と失敗はどちらも学習のプロセスには必要

・努力すれば目に見えて成長できる

・教室のルールは、「全て」の生徒が成功するのに必要なことが含まれていること

★この辺を整理して教室にはっていおこう。学習環境ってものやレイアウトではないんで、そこで関わっている関係性を環境というんだ。

教師は1人ひとりの違いにしっかり注意を払う

・共通の基本欲求「食べたい、見守られたい、安心したい、属したい、なしとげたい、役に立ちたい、満たされたい」

★マズローの欲求段階のことだね。

・たった一つの授業プランで全ての生徒に効果的に授業ができるというのは全くの幻想です。

★漢字や作文が苦手な子もそうだよね。ということは、教師としての動き方、働き方そのものを変えていかないとダメって事なんだな。の先にあることってね。

・多様性に応じようとしている教師

③カリキュラムは学習を支援するために構成される

★そうなんだ!形成的評価。教えることを明確にするためにだけではない。

・なにが一番大切なのかをはっきりさせる。それができない子に何が、できる子にどんな複雑な問題を。

・マイアミからボストンへ行く例。

★日本人にはわかりにくい例だな。登山に例えるならわかりやすいね。

評価と指導は切り離せない

・たえず診断しつづけること。日々のデータを得ること。翌日の授業修正の手段

★診断という言葉は評価のニュアンスを変えていいかも。

★数学的思考だけではなく、1人ひとりアプローチをどう保証するかだな。

・形成的評価の方法(小グループでの話し合い★どうあつめる?、全体の話し合い、ジャーナル、ポートフォリオ、終了時のふりかえり、スキルの一覧表、プレテスト、宿題、各種アンケート調査、チェックリスト観察など)

・生徒目標を理解し、進んでいくためを支援する。

・ユニットの中間、終末で総括的評価。間違いの指摘よりもできるようになったことを表現できるように支援を重視。

★ここは保護者と共有していきたいところ。

教師は、生徒の多様性をもとに、内容や方法や成果物を変える

1人ひとりを生かすことに関わる一般原則

・学習を促し支援する環境(学習環境)

・質の良いカリキュラム

・教えること、学ぶことにいかすための評価(形成的評価)

・生徒の多様性に応じた教え方

・生徒を導き、学習の決まり事を運営する★?

1人ひとりをいかす要素

・内容:ユニットでまなんでほしいこと。教材や手順。

・方法:理解したり、応用したり、伝えるスキルを確実に使えるようにデザイン

・成果物:学んだことを表現したり、活用する手段

・感情/環境:教室風土や雰囲気

生徒に応じる

・レディネス(学習目標との隔たり)

・レディネスが十分でない生徒(これまでの不十分を補う人、個別の機会を増やす、取り組みやすく構造化、ゆっくりペース)

・レディネスが高い子:複雑な問題、てきぱきしたペース、テーマ追求はゆっくりとしたペース

★これって算数のわり算進度をホップステップジャンプに分けたのと一緒だな。個に応じた指導ってことなんのかな。それには、学習環境をととのえておくこと。

・レディネス≠能力、変化する!

・興味関心:テーマやスキルへの親近感や好奇心、感情に

・学習履歴:マルチプルインテリジェンス

様々な教え方

・学習センター、マインドマップ、足場かけ読み書き、多様な入り口、3つの能力、段階的課題、契約、メニュー、三目並べ、複合的プロジェクト、個別プロジェクト、表現方法の多様性、グループワーク。

教師と生徒は学習について協働する

・教師がすること(重要なこととは何かをつかむ、診断、手立て、目標とニーズで授業を変える、クラスがスムーズに、時間を管理)

・生徒がすること(参加する、それツマランよと知らせるなど、)

・責任、お客ではない、お互いに助け合う

教師はクラスの到達基準と個人の到達基準のバランスをとる 

★おもしろい

・二つの目標①スキルや理解をすばやく向上させる、②その基準へ

★イメージがわかないな。日本教育だとなおさらか

・スポーツのコーチングといっしょ

教師と生徒は柔軟に活動する

・個人、多様な小グループ、全体

・1人ひとりをいかす教室をつくるための三本柱(要素)

 ①哲学

 ②原則

 ③教え方の実践

哲学

・最初から哲学持ってはじめる教師はいない。時を経て進化する。

・もっと人間らしくなることとは何か?

 ①多様性とは普通のことであり、価値のあるものである。

 ②すべての生徒は学ぶための隠された幅広い能力を持っている。

 ③生徒が成功するための巧みな手腕を持つ人になることが教師にとっての責任である。

 ④教育者は学校の門をくぐったすべての生徒も擁護者であるべきである

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