サザンとアッキーから声をかけてもらい、仙石PACEで数学者の時間について話をした。
こうやってまとまった実践とその取り組み方や思想について語るのは「初出し」であり、僕にとってはこれから数学者の時間を語り続けていくエポックメイキングな研修となるものだとふりかえって思う。
仙石PACEにはコアのメンバーに加え、縁のある先生方や今回のワークショップ授業「数学者の時間」に興味を持ってくださった方たちが集まっていた。つまりホームみたいな温かさがあった。
3連休にもかかわらず、自腹を切って学ぼうとする人達の熱量はすごい。一緒にいて気持ちがいい。仙石PACEの学びの場は、あたりまえのようにワークにすっと取り組める学びの場それ自体が育っていると感じ、これまでの運営の努力も伝わってくる。
僕も学びの場をつくるはしくれとして、講師を呼んだり、参加者を集めたりすることの大変さは本当に苦労の連続であることを知っているつもりだ。
これらを乗り越え、コアメンバーたちとその学習コミュニティを築き上げてくることは、一朝一夕にはならない。居心地がいい気持ちのいい人達の集まりだった。
僕がまさに数学者の時間で育てたいコミュニティとは、こういう姿なのだと思う。
これまで数学者の時間の実践報告については、そのときの旬なことを、再現性とか、授業構成あまり気にせずに、徹底的に話すことにしてきた。そのほうが熱量もって語れるからだ。
けれども、今回はちがう。僕のほうから「数学者の時間」について話をさせてほしいと願いでた。ほんとうは、「自主学習についての研修を」と声をかけてくださったのだが、今は僕の中には、考えることの楽しさやおもしろさを伝えたい数学者の時間が高い。
だから、参加者の中には、自学の話をきけると期待している人もいたと聴いたが,こればかりは申し訳ない。
「それでも!」と、声をかけてくださったサザンとアッキーに全力で応えようと、みっちりと準備をしてきた。
6時間研修で、良問5問を問題解決しようとみっちりと頭を使い、考え、つくり、笑い、本当に楽しい時間となった。なによりも嬉しいのは、自校でも「数学者の時間をはじめてみます」との声を聞けたことだった。
中動態の話を全くするつもりはなかったんだけど、会場の勢いに余り、つい話題にしてしまったら、いっきに場の空気がかわってしまった汗。
中動態の概念を用いることで、個々人の責任論を一度、棚上げし、個別の権力やそれを主張する民主主義、教育における資質能力といったものさえも、本当に個人に帰結してよいにだろうか、問い返すこととなる。算数・数学において、できる/できない能力って本当に個々のものだけでなく、もっとその場のコミュニティの関係性や文脈に依存するのではないのだろうか。
こういったことを思うままに話してしまったら、会場がやばいことになってしまった。けれども、中動態の話が一番よかったという感想ももらって、また安心もした。
『数学者の時間』出版のあかつきには、仙石PACEにまた呼んでもらえるとのこと。その前に一度、LAFTとコラボして花山でアドベンチャーなアクティビティやってみたいなぁ。
今回のこともそうですが、僕は本当に人との縁にめぐまれているなぁと感謝です。懐かしい人達との再会やそのがんばっている姿、わざわざ研修に足を運んでくれた仲間にも、元気をもらって帰ってきました。
さて、満を持してようやく数学者の時間が走り出し始めました。今月末は名古屋の教育委員会で、そして沖縄でも話をします。僕にとって、とても大事な実践群である数学者の時間、お声をかけていただければ、全国どこにでも参ります。美味しいご当地のお酒と食事があれば、尚、喜びます。
今回、前日入りからまるまる二日間、ホスピタリティあふれるサポートと美味しいご飯とお酒、本当にありがとうございました。
あまりにも牡蠣フライがジューシーしすぎて、おニューのパソコンが牡蠣汁ぶしゃーになりました。一番美味しかった日本酒は「宮寒梅」。これにはやられました。さっそく酒屋に足を運んでおみやゲットしてきました。
明日は、仕事を少ししながらも、今回の研修のふりかえりをしっぽりとやりたいな。