おもしろいアイディアが飛来してくるときはどんなときか。僕はそれが中動態という状態にある授業だと考えている。ならば、中動態になりやすい条件とは一体なんなのだろうか。それをさがしている。
先日ブログにも書いたが
“すると授業においては、奥行きある教材との出会いがあり、そこから一人ひとりが感じるセンス・オブ・ワンダーが生まれると、センスが生み出される。このおもしろい!って思うセンスに突き動かされて、お互い刺激し合いながら、試行錯誤することで、アイディアが飛来してきちゃうのが中動態の授業のイメージといったところだろうか”
http://igasen.xsrv.jp/wp/2024/06/06/数学的に「閃いちゃう」場をつくる中動態授業の/
といった感触までとどいているが、教材という視点はまだしも、一人ひとりがそれぞれの意味を生み出すセンスが生まれる条件はもっと突っ込んで考えないとふわっとしているため、まだなんともしっくりこないところもある。
そこで虫明元『ひらめき脳』をよんでいたらちょうどこの課題意識に引っかかることが「ひらめきに至る8つのステップ」として紹介されていた。

大まかにまとめるとこういうこと。
体験的なステップ
①体験する、やってみる
②あそぶ
③形にしてみる
認知的なステップ
④質問する
⑤じっくりと学ぶ
⑥アイディアを掛け合わせる
⑦発散と収束を繰り返す
対話的なステップ
⑧他者と自分と対話する
この①〜⑧がいったりきたりしながら、アイディアはひらめくというのだ。中動態的に言えば「到来」してくるのだ。
ここで気がついた。これって中動態授業でやっていることそのものじゃないだろうか。⑦の発散思考と収束思考については、特殊化と一般化の数学的思考に近いか。⑥なんて数学の創造的解決そのものじゃないかと。
授業の中の要素に、こういうことを一気に詰め込む方がいいのか、段階的に入れた方がいいのか、はたまた入れ替わり立ち替わり①〜⑧がうまれる仕掛けがほどこされているのがいいのか。このあたりはもっと実践ベースでつめていけるといい。
まだまだ続くよ中動態。