ほんの森出版から『月刊学校教育相談 10月号』をいただいた。開いてみると、しばらく前に寄稿した原稿が載っていた。
テーマは「子どもを注意するときの工夫」
こういったテーマをもらわないと、改めて自分の注意を立ち止まって考えることも言葉にすることもなかったので、自分をふりかえる意味でもとてもいい機会となった。
僕は教室ではあまり注意の多くない先生だと思っている。前任校では学校で一番優しい先生といわれ、勤務校では、一番口うるさい先生といわれている。
つまり、それって学級や子どもの状況によるため、クラスの状況に応じて常に注意を駆使しながら私たちはサバイバルしなければならない。
目に付くものすべてを注意はできない。何を言うべきかをその瞬間、その場面ごとに判断しなければならない。その指針となることに、僕は子どもとの関係性を重視している。
その子のニーズに応じたアセスメントから、何を注意して、何をそっとしておくのか。そして、僕自身が大事にしていることとは何か。注意するときに、自分の価値観と現実の差をつきつけられ、何を伝えるか思案している。
でもこういうことって小手先のテクニックじゃないしそればかりではうまくいかない。やっぱり、日々の授業や学校生活が充実していること、過ごしやすい環境となっていることこそ、しなくてもいい注意もトラブルもへるはずだ。
思うままに書いてしまったので、教室の日常そのもののかんじが文体にでてしまっていた。それよりも同じテーマで書かれたそれぞれの校種における先生方の話のほうが、僕にはない視点だったため面白く感じた。
石川尚子さんのコーチングを活かした、実況中継する技や子どもに今やっていることの価値を尋ねる質問などはすぐにでもマネしてみたい。山口聡さんからは抜き差しならない中学校現場も伝わってきた。高校の実践例から語る村上敏之さんは、子どもたちの言葉の背後を読み取ろうとするその柔らかさを学ばせてもらった。
さすが教育相談の本だけあって、子どもたちを原点として考える示唆が多い。子どもをそして自分自身をまるっとみようとするよいきっかけになると思います。よかったら、お手にとってください。