『遊びは、授かった命をいきいきと輝かすこと』

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次の10年間の学校ビジョンを作成するため、夏の研修で話し合った案をもとに整理し、広報用のパンフレットにまとめる作業を進めていた。僕は、この話し合いのプロセス自体がとても重要だと感じている。なぜなら、職員全員で「どんな学校にしていきたいか?」を話し合い、共通ビジョンを合意してつくり上げることは、学校づくりには欠かせない仕事だからだ。

今回の話し合いの中で、「学び、遊び、自治の過程を大事にする」という一文を提案した。遊びを通して友だちとケンカしたり、うまくいかない過程そのものが、子どもたちにとって大切な経験になるのだと夏の研修で意見をもらっていたので、「学び、遊び、自治の過程を大事にする」という表現を並列にすることにした。

しかし、校長さんが「遊びって過程じゃないんじゃないかな」と意見をくれた。その時はピンとこなかったが、よく考えてみると、学びは結果に至るまでのプロセスが大事であるとよく言われるが、遊びは結果を求めるものではなく、遊ぶそのものに夢中になることが本質だと気づかされた。遊びには、時間の感覚を忘れ、その瞬間に没入する力があるものね。

3時間半の会議はあっという間に過ぎ、言葉の背景にある願いや思想を語り合う時間の価値を感じることとなった。

その後、校長さんからも「遊びは、授かった命をいきいきと輝かすことだという考えをもっています」というメールが届き、さらにその考えを深める、じわっている。

学校の歴史を振り返ると、昔は「無だ!」と、教育目標すらなかったという話も聞き、驚かされたが、それもまたこの学校らしい。今後、変わりゆく世界に対応しながら、学校目標を時代に合わせて手直ししていくことも含め、素敵な学校づくりがまだまだ続いていくのだと感じている。

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